「英語がしゃべれないと留学できない…」そんな風に思っていませんか?
もちろん英語は大切です。でも、度胸をだして「エイヤッ」と一歩を踏みだせば、案外どうにかなるのも事実。留学に必要な英語力について、考えてみましょう。
高校留学、入学時にどれくらいの英語力が必要?
高校留学では英語力をはかる「ものさし」として、おもに TOEFL Jr. が利用されています。大まかな目安として、TOEFL Jr. で750点以上とれば、高校留学に必要な英語力は「ある」と判断できます。
ただ、テストでは点数をとれても実際の会話は苦手、という方も多いかと思います。でも、大丈夫。留学生を積極的に受けいれている学校は、経験から日本人をふくむアジア人学生が英語によるリスニングやスピーキングを苦手としていることをよく知っています。そうした留学生のために、リスニングやスピーキングを一対一で集中的に指導するプログラムをあらかじめ用意しています。留学生向けの英語コース ESL (English as a Second Language) も初級から上級までそろっているので、レベルに応じて学ぶことができます。
アメリカ・カナダのボーディングスクールには、英語が得意でなくても入学後にしっかりと学べる体制が整っているので、なにも心配する必要はありません。なによりも、英語ばかりの場所に身をおけば、十代の高校生はすごいスピードで英語力を高めていきます。日本で英会話学校に通うよりもはるかに早く、なめらかな英語で話せるようになります。
難関校入学にもとめられる英語力
では、アメリカを代表する名門ボーディングスクール「テンスクール (The Ten Schools)」や、私立高校ランキングTOP50に入る難関校を目指す場合は、どれくらいの英語力が必要でしょうか。
いわゆる難関進学校には、ESLや初級レベルの英語コースがないことも珍しくありません。そのため、留学生に対しても入学する時点で高いレベルの英語力がもとめられます。たとえばTOEFL Jr. であれば870点以上、SSAT は90%近い得点が必要です。くわえて授業についていけるだけの実践的な会話力や読解力・作文力がもとめられるので、入学難易度はかなり高くなります。そもそも、アメリカ人学生でも入学がむずかしい学校なので、留学を目指す場合は十分な準備が必要です。
テンスクール (The Ten Schools)とは
アメリカのボーディングスクールを代表する10校。いずれも最難関の進学校であり、長い歴史を誇ります。
- フィリップス・アカデミー(1778年創立、マサチューセッツ州)
- フィリップス・エクセター・アカデミー(1781年創立、ニューハンプシャー州)
- ディアフィールド・アカデミー(1797年創立、マサチューセッツ州)
- ザ・ローレンスビル・スクール(1810年創立、ニュージャージー州)
- ザ・ヒル・スクール(1851年創立、ペンシルベニア州)
- セント・ポールズ・スクール(1856年創立、ニューハンプシャー州エクセター)
- ザ・ルーミス・チャフィー・スクール(1874年創創立、コネチカット州)
- チョート・ローズマリー・ホール(1890年創立、コネチカット州)
- ザ・タフト・スクール(1890年創立、コネチカット州)
- ザ・ホチキス・スクール(1891年創立、コネチカット州)
英語力を試される、こんな場面
- 「TOEFL Jr.」「SSAT」など英語力を判定するテストの受験
- 願書(入学申請書)といっしょに提出する英作文(250~500語)の作成
- 願書提出後の面接(直接,電話,スカイプ)
1.英語力を判定するテストの受験
高校留学では、入学申請時に TOEFL Jr. や SSAT の得点結果を提出するように、もとめられる場合があります。入学申請をはじめるまでに受験しておくと、その後の手続きがスムーズに進みます。模擬試験でも大丈夫です。
2.英作文
入学申請には、願書といっしょに英作文(250~500語)を提出する必要があります。英作文で大切なことは、その内容を通じて「相手に自分を正しく理解してもらうこと」です。文法上多少のミスやつたない表現は、大きな問題ではありません。読み手を説得するだけの内容が必要です。次のような事柄について、「導入(Introduction)」「発展(Development)」「結び(Conclusion)」の順に、文章を順序よく、わかりやすくまとめて、自分を表現します。
- 自分の氏名、年齢、家族構成、住んでいる場所など
- 現在通っている学校名、学年
- 得意科目
- 趣味、好きなスポーツ
- なぜ留学をしようと思ったのか
- なぜこの学校を留学先として選んだのか
- 留学した後、どのような進路を考えているのか
- 将来の目標
英作文は下書き、清書の順に進めていきます。専門職員が指導、お手伝いいたしますのでご安心ください。
3.面接
願書提出後に面接があります。面接は日本からSkypeなどのビデオ通話や電話を通じて受ける場合と、直接学校におもむいて受ける場合があります。強い入学の意志を伝えるためには、直接学校におもむいて、面接を受けるのがベストですが、最近では双方の負担を考慮して、Skypeで面接を行うケースが増えています。いずれにせよ、事前に十分な練習をしてから、本番にのぞむことが大切です。
面接では、次のような事柄について、口頭で説明します。大まかな内容は英作文と同じです。面接官の目をしっかりと見て、ハキハキと話しましょう。
- 自分の氏名、年齢、家族構成、住んでいる場所など
- 自分がどのような性格をしているか(自己分析)
- 現在通っている学校名、学年、通学方法
- 得意科目
- 趣味、好きなスポーツ
- 友人関係
- 週末の過ごし方
- なぜ留学をしようと思ったのか
- なぜこの学校を留学先として選んだのか
- 留学先の国について知っていること
- 留学した後、どのような進路を考えているのか
- 将来の目標