アメリカ カナダの私立高校の校則
校則は学生を守る道具。ルールを守って楽しい留学生活を送ろう。
一般的にアメリカやカナダの学校は、日本と比較して自由な校風であるといえます。しかし、最低限守らなければいけない規則やルールは当然あります。学校の規則を守ることは学生としての義務です。もし規則に違反してしまった時の罰則や懲戒は細かく決められているので、入学前に学校の Handbook などによく目を通してください。よくある罰則としては奉仕活動への従事や宿題などが挙げられますが、場合によっては単位の減数、退学処分といった厳しいペナルティもあるので十分に注意してください。
どんなことに注意すればいいの?
- 授業の遅刻、無断欠席
- 課外活動や行事の遅刻、無断欠席
- 宿題を忘れる
- クイズやテストを理由なく受けない
- 低い成績(DやF評価)を取る
- 授業のノートの貸し借りをする
- 週末に無断でキャンパスを離れる
- 無断外泊、許可を受けてない施設への宿泊
- 友人などの車に許可なく同乗する
- 許可なく外部からの訪問者を受け入れる
- その他、学校の規則に反する行為
- 法律で禁止された行為
こうして並べてみると、いくつかの点を除いては日本の学校とそれほど違いのない、ごく当たり前のことが書かれていると思います。ただし、アメリカ、カナダの私立高校は Boarding School(寄宿制の学校)が多いので、外出や訪問者に関するルールは事細かく決められている傾向にあります。ある学校の外出、訪問者に関する校則をみてみましょう。
平日の外出について
寮から出る時は、寮の管理者に許可をとり、クリップボードに「OUT」のサインを示す。寮に戻ったら「IN」にする。
月曜日から木曜日午後8時から10時、及び日曜日午後7時から9時は、学園の規則に沿って学習を義務づける。午後10時には全寮生は寮に帰ること。それ以降の外出はできない。
週末、休日の外出について
週末に外出する際は、木曜日の午後1時30分までに Dean Office に A Weekend Request Slip を提出すること。ただし、Academic Status になっている学生は各科目の教師のサインを Slip に受けなければならない。状況によってはアドバイザー、寮長、体育部長、Dean Office に拒否されることがある。
「状況」に該当しない寮生は、一晩または週末の旅行を許可される。正式な証明を得た後、責任ある人物と共に外出できる。一晩キャンパス外に出る時は年齢に拘わらす、parent/guardian が出発一日前までに Dean Office に通知すること。キャンパス外での普通授業(Sunday Afternoon Trips to Boston)でも Parent/Guardian は別途許可を得ることが必要。
週末や休暇日にキャンパスを離れる時、学生は Parent/Guardian に特別許可を得る必要がある。自宅に帰る場合も同一条件とする。
■自宅以外に滞在する時
電話または書面で許可を得る。連絡は金曜日の午前9時までに Dean Office へ。■ホテルなどに滞在する時
原則許可しない。ただし Parent が Dean Office に金曜日の9時までに書面で特別許可を得た場合のみ可能とする。■週末にキャンパスを離れる時
土曜日の6時までにキャンパスを離れ、日曜日の6時30分までに帰寮する。やむを得ず時間までに帰ることができない場合は、教務責任者または寮の管理者に電話をしなければならない。上記の要件を満たすことができない場合は Weekend の特権が限定される。
寮生は春、夏、秋、冬休みに全学習教科が終わり次第出発できる。寮は指定された日時まで閉館する。週末や休暇の際、早めに出発したり、学園に遅れて帰ることは一切許可しない。
※Academic Status とは、学業成績・状況に問題がある学生のことです。
訪問者について
日常業務に差し障りのない時間帯の訪問者は歓迎する。最適日は土曜日、日曜日の午後。訪問者は AOD(Administration on Duty)学校管理責任者の面会を求めること。寮生への訪問も AOD の許可を得て、平日は午後7時までに、週末は午後11時までに退場する。許可を得ないで入場した場合は Dean か教授、または職員に通告する。
こうした校則は、もちろん規律を学ぶという意味合いもありますが、ただ学生を縛り付けるためだけに用意されているのではありません。日々安心して学生生活を送ることができる安全な環境を実現するために、学校側も最大限気を遣っているのです。ルールを守って楽しい留学生活を送ってください。